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現在存在するステラルーメンは約500億XLMで、そのうち約352.5億XLMが流通量としてカウントされています。残りの約147.5億XLMは、ほぼすべてがStellar Development Foundation(SDF)の管理するアカウントにあり、ほかに少額のアップグレード準備金と、ネットワークのロックされた手数料プールがあります。XLMにはプロトコル上の発行上限(最大供給量)がないため、新しいルーメンが発行されていないにもかかわらず、CoinGeckoは「最大供給量」を「なし」と表示しています。現在の内訳は、上のリアルタイム供給量グラフで確認できます。
約500億という数字は、3つの大きな決定の結果です。ローンチ時に一度に作られた1,000億ルーメン、2019年まで続いた年1%のインフレ、そして同じ年に行われた、供給の半分以上を消し去る一度きりのバーン(焼却)。以下では、それぞれの段階を順に追い、現在のルーメンがどこにあるのかを正確に示します。さらに、CoinGeckoとSDFのダッシュボードで数字がずれることがある理由と、こうした供給の話が価格にとって何を意味するのかを見ていきます。
ステラルーメンの総供給量・流通量・発行上限の違い
この3つの数字はいつも混同されがちなので、まずは整理しておきましょう。
総供給量は、存在していて、まだ使うことができるすべてのルーメンです。SDFのルーメンダッシュボードでは、最新の確認時点で50,001,786,837 XLMでした。バーンされたルーメンは含まれません。
流通量は、総供給量のうち市場に出回っている部分で、総供給量からSDFのマンデート保有分、アップグレード準備金、手数料プールを差し引いたものです。ダッシュボードの表示は35,251,438,395 XLM。CoinGeckoの数字との差は100ルーメン未満でした。時価総額の計算に使われるのは、この数字です。
最大供給量(発行上限)は、プロトコルが強制する上限のことです。ビットコインにはありますが、Stellarにはありません。インフレは恒久的に削除されたのではなく、バリデーターの投票で無効化されたため、プロトコルに固定の上限は書き込まれていないのです。CoinGeckoがこの欄を空けているのも、当サイトのウィジェットがダッシュ(-)を表示しているのもそのためです。どこかで「最大供給量:500億」と見かけたら、保証ではなく「現在の総供給量」という意味に読み替えてください。
1,000億から500億へ:XLM供給量の歴史
Stellarは2014年7月にローンチし、ジェネシス(最初の台帳)で1,000億ルーメン(当時は「stellars」と呼ばれていました)が一度に作られました。マイニングされたものは1枚もありません。シード資金を提供したStripeは当初供給の2%を受け取り、SDFは残りを管理する権限を与えられて、無償配布、助成金、パートナーシップを通じてネットワークを育てていきました。
ローンチから2019年までは、プロトコルにインフレの仕組みもありました。毎年1%の新しいルーメンが生まれるというものです。実際には、ほとんどの保有者が「インフレプール」に参加して自分の取り分を受け取っていました。プールが配分をまとめて受け取り、参加者に分配するため、少額の支払いが大量に発生しました。SDFの開発者向けドキュメントによると、停止されるまでにインフレで生まれたXLMは5,443,902,087枚にのぼります。
そして1週間のうちに、2つの変化が起きます。2019年10月28日、バリデーターはProtocol 12を採用し、CAP-26によってインフレを無効化しました。続く2019年11月4日、SDFは55,442,095,285.74 XLMをバーンします。これで計算がきれいに合います。1,000億+インフレ分の約54.4億-バーンした約554.4億≒総供給量約500億です。
2019年のステラルーメン大規模バーンとは
このバーンは、SDFが自らの保有分を減らすために下した決断でした。Decryptの報道をはじめとする当時の記事は、SDFの運営資金から約50億、配布プログラムから約500億のルーメンがバーンされたと伝えています。SDFは、より少ないルーメンでも活動を続けられること、そして大規模な配布やエアドロップの効果が薄れてきたことを理由に挙げました。総供給量は一夜にして約1,050億から約500億に減り、XLMの価格は1時間以内に25%近く急騰しました。
技術的には、Stellarのバーンは特別な機能ではありません。SDFは、使える署名者がいないアカウントにルーメンを送り、SDFを含めて誰も二度と動かせないようにしたのです。そのアカウント、GALAXYVOIDAOPZTDLHILAJQKCVVFMD4IKLXLSZV5YHO7VY74IWZILUTOは公開されています。Horizonや当サイトのXLMエクスプローラーで確認すると、唯一の署名者の重みはゼロで、残高はダッシュボードが示すバーン総額の約554.4億XLMと一致します。この総額が2019年の送金額より少し多いのは、その後も少量のルーメンが送られているためです。
継続的なバーンのプログラムはありません。「XLMは毎月トークンをバーンしている」という話を見かけたら、それはStellarをほかのプロジェクトと混同しています。
XLMのインフレと、マイニングがない理由
インフレがなくなったことで、XLMの供給量はもう増えません。CAP-26はインフレのオペレーションを削除したわけではなく、それを使おうとするとエラーで失敗するようにしたものです。提案自体にも、この方法なら必要に応じて将来この仕組みを再び有効にできると書かれています。慎重な情報源がインフレを「無効化」と表現し、供給量が恒久的に固定されたとは言わないのはこのためです。再び有効にするには、バリデーターが採用を投票で決めるプロトコルのアップグレードが必要です。
マイニングがないのは、Stellarがプルーフ・オブ・ワークを使っていないからです。Stellar Consensus Protocolは連合ビザンチン合意の一種で、各バリデーターが信頼する他のバリデーターを自分で選び、合意によって約5秒ごとにレジャーが確定します。ブロック報酬を得る人はおらず、バリデーターはプロトコルから一切報酬を受け取りません。Grayscaleのトラストの提出書類は、このモデルをプルーフ・オブ・ステークに似ているが「ステーキング報酬は含まない」と説明しています。つまり「XLMステーキング」をうたう商品は、プロトコルレベルのステーキングではなく、別のDeFiや取引所のプログラムです。選択肢とリスクはXLMのステーキングと運用のガイドで解説しています。
取引手数料も、ルーメンを新たに生み出したり再分配したりはしません。最低手数料は1オペレーションあたり100ストループ(0.00001 XLM)で、手数料は「誰にも渡されず、誰にも使われない」ロックされた手数料プールに入ります。最新の確認時点でこのプールには約1,096万XLMがあり、流通からルーメンを取り除く、静かでとてもゆっくりとした吸い込み口になっています。
SDFのルーメン保有分:すべてのXLMの現在地
最新の確認時点で、SDFのダッシュボードに表示されていた総供給量の内訳は次のとおりです。SDFの4つのアカウントは、財団が2025年にマンデートを再編した際に設けられたものです。
| 区分 | XLM | 総供給量に占める割合 |
|---|---|---|
| 流通量 | 35,251,438,395 | 約70.5% |
| SDF:Stellar Growth | 5,228,218,231 | 約10.5% |
| SDF:Product and Innovation | 3,393,741,531 | 約6.8% |
| SDF:Assets and Liquidity | 3,293,165,235 | 約6.6% |
| SDF:SDF Development | 2,565,372,641 | 約5.1% |
| アップグレード準備金 | 258,885,848 | 約0.5% |
| 手数料プール | 10,964,951 | 約0.02% |
SDFのマンデートページによると、各アカウントにはそれぞれ役割があります。SDF Development(開発・運営)は、サーバー、マーケティング、政策活動などの運営費をまかなうためのもので、このアカウントのルーメンはKraken、Coinbase、Bitstampなどの取引所や直接販売で売却されます。Stellar Growth(成長)は、開発者プログラム、助成金、Stellar Community Fund、ユーザー獲得の資金となり、ETFやETPの組成資金にも使えます。Product and Innovation(プロダクトとイノベーション)は、エコシステムに足りないものを補うためにSDFが開発または買収するツールの費用にあてられます。Assets and Liquidity(資産と流動性)は、マーケットメイクやオンランプ・オフランプへの助成金を含め、ステーブルコインやトークン化資産をStellarに呼び込む取り組みを支えます。
マンデートには固定の放出スケジュールもロックアップもありません。SDFは、エコシステムのニーズに応じて資金を配分し直すとしており、XLMの使い道を四半期ごとに報告しています。2019年の旧体制では、Direct Development、Ecosystem Support、Use-Case Investment、User Acquisitionという別の4区分が使われていました。これらの名前を引用している古い記事は、以前の体制を説明したものです。
CoinGeckoとSDFダッシュボードでXLM供給量が違う理由
ほとんどの場合、2つの情報源の流通量はほぼ完全に一致します。両者の間で、あるいはほかの価格サイトで数字がずれるときは、たいてい3つの理由があります。
1つ目はタイミングです。SDFのダッシュボードは独自のスケジュールで更新され、集計サイトは価格とは別のサイクルで供給データを更新していることがあります。SDFがマンデートのアカウントからルーメンを動かした直後なら、一方の情報源がもう一方より数時間早く変化を反映することもあります。
2つ目は定義です。集計サイトによっては、アップグレード準備金や手数料プールの扱いが異なったり、総供給量を「最大供給量」の欄に入れたりします。こうした選択によって流通量が数億ルーメン単位で動いたり、実際には存在しない「最大供給量」が表示されたりします。
3つ目は技術的なアクセスです。SDFのダッシュボードAPIはクロスオリジン用のヘッダーを返さないため、ブラウザがほかのサイトから直接データを取得できません。当サイトのリアルタイムウィジェットがCoinGeckoを参照し、ダッシュボードとは手作業で照合しているのはそのためです。完全希薄化後の評価額を計算するときなど、正確さが重要な場面では、ダッシュボードの数字を使い、確認した時刻を控えておきましょう。
リッチリストと大口保有者:大きなXLM残高の読み方
StellarExpertのようなエクスプローラーでは、ある資産を誰が保有しているかを確認でき、XLMの残高でアカウントを並べた「リッチリスト」も広く出回っています。こうしたリストの上位は、注意して読む必要があります。単独で最大の残高は前述のバーン用アカウントで、誰も使うことができません。次に来るのは、公開されているSDFのマンデートアカウントです。その下に並ぶ大口残高の多くは、取引所やカストディアンが大勢の顧客の分をひとつのアカウントでまとめて預かっているものかもしれません。大きなアドレスがひとつあっても、大口投資家がひとりいるとは限らないのです。
知っておくと役立つことがあと2つあります。最新の確認時点で、StellarExpertはXLMを保有する有効化済みのアカウントを約1,012万件数えていました。また、手数料とリザーブのガイドで解説しているとおり、すべてのアカウントは1 XLMの最低残高に加え、トラストラインやオファー1件ごとに0.5 XLMを保持しなければなりません。こうしたリザーブはネットワーク全体で一定量のXLMをロックしますが、350億を超える流通ルーメンと比べれば影響は限定的です。任意のアカウントは当サイトのXLMエクスプローラーで調べられます。トラストラインやベースリザーブといった用語が初めてなら、Stellar用語集もどうぞ。
XLMの供給量が価格に与える影響
供給量が価格を決めるわけではありませんが、あらゆる価格の問いの土台になります。時価総額は価格×流通量なので、約352.5億ルーメンが流通している現在、価格が0.10ドル上がるごとに時価総額はおよそ35億ドル増えます。最新の数字はXLMのリアルタイム価格ページでご覧ください。
供給面でより大きな論点はSDFです。約144.8億ルーメンは総供給量の29%にあたり、その一部は取引所での売却、助成金、インセンティブを通じて継続的に市場に出てきます。これは意図されたもので、財団がネットワークの資金をまかなう方法でもあります。同時に、流通量が時間とともにじわじわ増え、それを買い手が吸収しなければならないことも意味します。一方で、マイニングもステーキングによる新規発行もインフレによる新しいコインもなく、2019年のバーンはかつて存在した供給量の半分以上を消し去りました。
1 XLM=1ドルが流通量ベースと完全希薄化後でそれぞれ何を意味するかなど、こうした数字をシナリオに落とし込みたい方は、XLMの価格予想ガイドで計算方法と計算機を用意しています。XLMの用途の基本からおさらいしたいなら、ステラルーメンとはから読み始めてください。
よくある質問
ステラルーメンは全部で何枚ありますか?
総供給量は約500億XLMで、そのうち約352.5億XLMが流通しています。残りの大半はStellar Development Foundationが保有しています。このページのリアルタイムウィジェットに、CoinGeckoの最新の数字を表示しています。
XLMの発行上限(最大供給量)はいくつですか?
ハードコードされた上限はありません。CoinGeckoはXLMの最大供給量を「なし」としています。2019年にインフレが停止されて以降、新しいルーメンは発行されていませんが、それはバリデーターの投票による停止で、プロトコルに書き込まれた恒久的な上限ではありません。
ステラルーメンはマイニングできますか?
できません。StellarはStellar Consensus Protocolを採用しており、プルーフ・オブ・ワークもブロック報酬もありません。ルーメンはすべて2014年のローンチ時に作られたもので、これに2019年10月に終了した旧インフレの仕組みで生まれた約54.4億XLMが加わっています。
Stellar Development FoundationはどれくらいXLMを保有していますか?
最新の確認時点で、SDFのダッシュボードでは4つのマンデートアカウントに約144.8億XLMがあり、総供給量のおよそ29%にあたります。SDFは残高を公開しており、運営費をまかなうためにSDF Developmentアカウントからルーメンを売却しています。
StellarはXLMをバーンしていますか?
自動的なバーンはありません。SDFは2019年11月に約554.4億XLMを一度だけバーンしました。取引手数料は誰も使えないロックされた手数料プールに入るため、はるかに小さな規模で似た効果があります。詳しくはXLMの手数料の仕組みをご覧ください。



